今日も競馬が走ります
僕は二十歳から馬券を買っています。
競馬が好きです。
馬券を買うことが好きなのか、予想をすることが好きなのか。
大金を投入することはありません。
大当たりをしたこともありません。
毎度毎度当たらな馬券を予想しています。
大阪球場場外馬券売り場
僕が競馬を始めて30年。
改めて文字にしてみると30年は長いよなー。
「もっと有効な時間の使い方なかったんか」僕自身に聞いてみたい。
30年前というのはオグリキャップという馬が人気だったころ。
なにがきっかけで馬券を買い始めたのかはよく覚えていません。
オグリキャップがそんなに好きでもなかったはすです。
そもそも馬券というのは競馬場か、場外馬券売り場でないと買えませんでした。
今なら、スマホでいつでもどこからでも、どんどん馬券を買ってどんどん負けてしまうことができます。
当時の馬券の種類は単勝、複勝、枠連しかありませでした。
この記事を書いていて「そやそや、馬券ってこの3種類しか買い方なかってんなー」と思い出しました。時間は流れたな~、過去は振り返らないぜ!
僕が馬券を買っていたのは大阪球場場外馬券売り場。
今は場外馬券売り場のことをWINSといいますが当時はそんな名称なかったはず。
まだプロ野球球団に南海ホークスがあって、そのホークスの本拠地が大阪球場(正式名称大阪スタヂアム)でした。
大阪球場のスタンド下に場外馬券売り場がありました。
なんで野球場に馬券売り場がくっついていたのかはわかりません。
今のなんばパークスは、この大阪球場の跡地に作られた施設です。
当時の社会的な競馬のイメージは博打、国が認めたギャンブル、一部の熱狂的フアンの娯楽だったと思います。
今ほどクリーンなイメージはありませんでした。
また大阪球場の馬券売り場は、今では想像もつかないほどガラが悪いところでした。
たくさんの人が通る繁華街の中にあり、ここだけが異空間な感じがありました。見てはいけないエリア。関わってはいけない場所。
そんな入ってはいけない場所に憧れていたかもしれません。
僕はワクワクしながら場外馬券売り場に通っていました。
座り込む人、ワンカップを持って叫んでいる人、寝ている人、住んでいるのではないかと思われるような人、やばそうな人がたくさんいらっしゃいました。
はずれ馬券、捨てていかれたスポーツ新聞や競馬専門紙。生ビールを飲んだ後の紙コップもちらかっれいました。清掃の人がいらっしゃいましたが、追いつかない感じ。
ほんま、僕の中では「あかん場所」でした。
夏の暑い日
大阪球場場外馬券売り場の一番の思い出を書きます。
めちゃくちゃ暑い夏の日でした。
サラブレッドは暑さに弱い生き物、夏の暑い盛りは有名なレースは行われません。
そんな日の場外馬券売り場は、人は少ないけど「ザ、ダメな場所」だったと思います。
テレビが見れる場所から順番に人が埋まっていて、階段に座り込んでいる人はいるけど人が歩けないほど込み合っているわけでもなく、それほど盛あっがている人もいない。
みんな、なんとなくここにきてます感がある。
セミがワンワン鳴いていて、うるさいけど、やたらと耳につく。
そこに一匹のセミが飛んできました。
ミー ミーミーミー ミーーー
最後のひと鳴きをして壁にぶつかって、ボトンと落ちて死んでしまった。
「うわー、セミ死んでしもた~。」
なんとなくセミの動きを見ていた僕。セミが死ぬのは当たり前やし、初めて見たわけでもなかった。
でも、この時はすごく気になっていました
あんなにざわざわしていたのに、ボトンと落ちたセミの音が聞こえました。
「ボトン」
そのセミを見ていたのは、僕だけではなく、そこにいたほとんどの人がそのセミを見ていたように思います。
僕の向かいに見えていたオッサンも、階段に座ていたオッサンも、生ビールを飲んでいたオッサンも、みんなが死んでしまったセミに視線を落としていました。
一瞬の静けさ
僕の感覚的には5秒ほど、時間が止まったように、魔法にかかったように、セミを見つめていました。
「俺もこのセミみたいに、コロッと死んでしまうんかなー。」
みんながそんなこと考えているように思えました。
魔法から解けてみんなが動き出し、またざわざわがもどりました。
たいへん記憶に残る一瞬でした。
今日も競馬が走ります
今日は日曜日。
競馬があります。
昨日スポーツ新聞を買いました。僕は「大スポ派」です。
予想している時がかなり楽しい。
あーでもない、こーでもない。
ダラダラと時間を使ってしまいます。
今日もワクワクしながら、予想にしてみます。
ちなみ購入金額は300円を予定。
無駄遣いはいけないけど、これだけは贅沢しよう。
今日も競馬が走ります。
明日はきっといい日になる
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