2022年2月21日国連安全保障理事会でケニアのマーティン・キマニ大使のスピーチをテレ東BIZで見ました。
2月28日放送『豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス』のものです。
キマニ大使のスピーチを聞いて、ドキドキしました。
僕は英語では全く理解できないので、日本語字幕をノートに書きだしてみました。
キマニ大使のスピーチ
今回の事態は私たちアフリカの歴史を思い出させます。
ケニヤやほとんどのアフリカ諸国は
帝国時代の終わりに生まれました。
私たちアフリカ諸国の国境は
自分で引いたものではありません。
ロンドンやパリそしてリスボンなど
植民地を支配した国の首都でひかれました。
引き裂かれた国々への配慮などありませんでした。
今はすべてのアフリカ諸国の国境を越えて
深い歴史と文化そして言語が共有されています。
アフリカの諸国が独立国になった時
もし、民族や人種や宗教の同質性に固執していたら
人々が血を流す戦争が数十年後の今でも続いていたでしょう。
しかし 私たちはそうしませんでした。
受け継いだ国境を受け入れたのです。
政治的、経済的、そして法的な統合を
目指すことにしたのです。
危険なノスタルジアに基づいて
過去を振り返ってばかりの国をつくることはせず
多くの国や人々がまだ知らない
『もっと偉大なもの』を目指すと決めたのです。
私たちはアフリカ統一機構の規則や国連憲章にしたがうと決めたのです。
国境に満足しているからではなく
『平和の中で生まれる偉大な何か』のためにです。
かつての滅びた帝国に
起源を持つ国々は
人々が帝国時代を思い出して
隣国との統合を求めて声をあげることがあります。
これは十分理解できます。
かつての「兄弟たち」と一緒になって
同じ目的を持ちたくない人などいません。
しかし ケニアは武力によって
そうした願いをかなえることに反対します。
私たちは人々を支配したり
抑圧することはせずに
滅びた帝国の残り火から
自らの国を回復させなければなりません。
民族主義や自国拡張主義は
いかなる場合でも拒否すべきです。
民族的、人種的、宗教的、あるいは
文化的な理由も明確に拒否すべきです。
ケニアはドネツクとルガンスクの独立承認に
重大な懸念と反対を表明します。
そして過去数十年における「強国」の振る舞いも強く非難します。
国際法を軽視し違反する安保理の国々も非難します。
『多国間の協調主義』は今夜 死の淵にあります。
この考え方は今日もずっと攻撃され
過去も『強国』に攻撃されてきました。
私たちを多国間主義を守る規範のもとに
再び結集させるよう求めるにあたって
私たちは国連事務総長を一致して支持するべきです。
そして平和的手段での問題解決に
取り組むように求めるべきです。
ウクライナの国際的に承認された国境と
領土的一体性を尊重するように求めます。
世界が平和になりますように。No War。
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